「一粒三百メートル」の広告で有名になった栄養菓子「グリコ」を販売したのが、1922年(大正11年)のこの日です。
グリコを作るきっかけになったのは、江崎利一さんが、郷里の佐賀県の有明海沿いの堤防で,漁師たちがカキの煮汁を捨てているのを目にしました。利一は、この煮汁に栄養たっぷりのグリコーゲンが入っていることを見つけ出しました。そんな時、長男が病気になり,衰弱していました。そこでグリコーゲンのエキスを長男に与えると元気を取り戻したのです。
グリコーゲンを一番必要としているのは、育ち盛りの子どもたちと考えました。そこで、子どもが一番喜んで食べるお菓子として、目をつけたのが、当時人気が高まっていたキャラメルです。そのようにして誕生したのが、栄養菓子グリコなのです。
名称は,グリコーゲンにちなみ、グリコにしました。箱は目立ち,食欲をそそる色として赤色にしたそうです。継ぎに、商標(マーク)を近くの神社で考えていたときです。子どもたちが境内でかけっこをして、ゴールをするとき両手をあげてゴールインをしている姿を見て、ひらめきました。利一はこれだと思いました。ゴールインする姿は,元気はつらつ,健康そのものです。それでゴールインのマークを商標としました。
最初に売り出した場所が大阪の三越百貨店で、2月11日でした。苦労に苦労を重ねた作りあげた栄養菓子グリコです。販売した時の喜びもひとしおでした。