5月14日は「種痘記念日」


   1796年のこの日に、イギリスの外科医ジェンナーが初めて種痘に接種に成功した日です。種痘ができるまでは、天然痘は最も恐ろしい病気のひとつでした。発症すると高熱に引き続き,全身に化膿性の発疹ができるため,運良く治っても化膿したあとが残りました。
 ジェンナーは,乳搾りの女性が牛痘にかかると天然痘にかからないことを知りました。そこで,牛痘にかかった女性の手の水疱からとった膿を,近所の8歳の男の子に接種しました。10日後に発症しましたが,すぐに治癒し,その後天然痘にかかりませんでした。この実験は、学会には認められませんでしたが,ジェンナーは貧しい人たちに無料で種痘を接種しました。その結果,天然痘による死亡者は劇的に減少し,種痘の効果を学会も認めるようになりました。この話は有名ですね。
 1979年(昭和54年)10月末に世界保健機構(WHO)によって,天然痘の根絶が確認されました。